2008年05月01日

And Then There Were None.

そして誰もいなくなった

アガサ・クリスティーの推理小説の中でも、とても有名な作品である。
先週末、約束していたイベントがのっぴきならぬ事情でキャンセルになって、ひまをもてあましたので、本屋にいって『名探偵コナン』の新刊本を買おうと思い立った。
で、本棚をみたのだがまだ未入荷。
仕方なく、他の本を物色していて、この本を買った。
今更ながらの、有名小説だったので、まあそれなりに期待していたわけである。

アガサ・クリスティーの推理小説では、ポアロが出てくる話が好きである。
ただ、推理小説の中ではべたな面白さのあるコナン・ドイルの方が好きなのだが、全部読んでしまったのでこれまた消去法で選ばれたわけだ。

この本の最後の解説は赤川次郎氏が書いていて、この作品を絶賛しているのだが、私にはあまりピンとこなかった。
彼女の他の作品の中では『開いたトランプ』という作品が一番好きだ。
この小説を読んだので、コントラクトブリッジというものに興味を覚えたという逸話もあり。
さらに、英国紳士・淑女が食事の後、軽い飲み物を傾けながら、談笑しつつカードを楽しむというゴージャスさ。それが、大和民族が骨までしみついている私にとって、憧れに思えたという部分もあるが。

話の内容でいうと、『アクロイド殺人事件』が面白いと思ったけれど、凝りすぎかもしれない。こういうタイプの小説の書き方ならば、いっそ筒井康隆氏の『ロートレック荘殺人事件』のタブーを扱った内容の方が、私は好みだ。
他にも『死者のあやまち』とか『ABC殺人事件』とか『スタイルズ荘の怪事件』とか『五匹の子豚』とかも読んだ。
どれも、推理小説として面白いというより、文体や英国の風習が面白く、興味深かったと思う。

さて、表題の『そして誰もいなくなった』。
ぶっちゃけていえば、連続殺人が成立はしているが、かなり偶然の産物という気がする。
この手の連続殺人の場合、アヤシイと思われた者が殺され、また容疑者が二転三転するものだが、初めからアヤシイと匂わせる人物がいないので、この辺も少し物足りなかった。
一人一人が殺されていく恐怖というものも、感じなかったし。
最後の最後にあった殺人も、どう考えてもご都合主義のようで、腑に落ちない。

推理小説の醍醐味は緻密な計算と、わかるかわからないかの前フリと、スリルとサスペンス。
そして謎解きの部分である。
名作と言われるにしては、もう少し味が欲しいと感じる。

そういえば、アガサ・クリスティーの代表作である
そして誰もいなくなった
ナイル殺人事件
オリエント急行殺人事件』の三部作。
どれも読んだことがない(汗)。

今回その一作を読んだので、後の二作も読んでみたいな、と思った。



2006/11/09再掲載分


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posted by peridot at 10:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 本の話題 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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